ディレクターの遠藤です。
暦も12月に入りました。寒さがいよいよ厳しさを増してきますね。
先日アークウェブ社内で、「急なお客様にもすぐ出せるような、暖かいペットボトルのお茶を用意したら?」という案が出ました。そこで、あるスタッフがオンラインのショッピングモールで商品を探そうとしたところ、「ホット用のペットボトルってなんて言うんだろう?」というところでつまずきました。
的を射たキーワードがわからず、なかなか目当ての商品が見つからない場合、買い手は困ってしまいますが、それは売り手にとっても機会損失を招く困った事態のはず。「サイト内検索利用者のコンバージョン率は(そうでない人の)3倍」という記事もあるようですし。
「サイト内検索利用者のコンバージョン率は3倍」 - 米WebSideStory 調査 :: SEM R
http://www.sem-r.com/19/20060126132125.html
適切な検索結果を返すことによって高い確率で購入されるのですから、ショッピングモールのサイト内検索の機能は、もっと強化されるべきだと言えます。
結局、あたためて使うペットボトルは、別のサイトで調べた「ホットPET」という呼称で検索し、ようやく目当ての商品が見つかったようです。
アラジン、Yahoo!ショッピング、楽天市場などのショッピングモールで調べてみたところ、いずれのモールでもホット用のペットボトル商品を取り扱っているものの、ズバリ「ホットPET」というキーワードでなければ満足な検索結果は得られません。「HOTペット」、「ホットペット」、「ホット用」、「あたたかい ペットボトル」、「暖める 茶」、などなど、思いついたキーワードで検索しても、「検索条件に一致する商品なし」か、温冷庫やペット用品などが多くひっかかって表示され、探しづらい状況です。
また、検索条件に一致する商品がなかった場合のフォローは、以下のようなものです。
アラジン
再度別のキーワードの組み合わせで検索するように促される。
または先に入力したキーワードを分解して1語ずつ検索するリンクが表示される。
Yahoo!ショッピング
再度別のキーワードの組み合わせで検索するように促される。
または全てのカテゴリからカテゴリを選びなおすよう促される。
楽天市場
検索に使ったキーワードを含む商品が登録(入荷)されたら通知する機能を紹介。
検索するときの細かい注意点やさまざまな検索方法を紹介。
いずれの場合も、新しいキーワードを知る、最適なキーワードを見つけだす、といった手立ては用意されていません。以下のようなリコメンデーション(お勧め)の方法が導入されてもよさそうです。
1)「表記のゆれ」などに対応したメタデータをあらかじめ用意する。2)商品と合致しなかったキーワード、いわゆるコンテンツホールのログを取り、頻度の高い順に整理してメタデータとしてDBに蓄積する。
3)メタデータを元に、「お探しのものはこれでは?」といったリコメンデーションを入れる。
リコメンデーションには、個人の趣向にあわせた「おすすめ商品」や、同時購入を促すAmazonのような手法もありますが、「別の商品をあわせて購入する」より、「目当ての商品を購入する」ほうが先に立つはずです。検索されたキーワードに対して補完する働きをもったリコメンデーションが、より重要なのではないでしょうか。