企画メモ&Tips/第2回『サイト設計の切り札「ペルソナ」開発工程を体験!』のメモ http://www.ark-web.jp/sandbox/marketing/wiki/678.html
目次 †
2009年5月19日(火)に行われた、Web担当者Forum × CSS Nite「実践ワークショップ」 第2回『サイト設計の切り札「ペルソナ」開発工程を体験!』のメモ
http://cssnite.jp/workshop/vol02/index.html
井登 友一氏
株式会社大伸社 m.c.t.インタラクティブ
チーフコンサルタント
- 実際の工程を再現した短縮バージョン。
- 実際は2ヶ月かかることを2時間で行う
- ホワイトボードや壁面に付箋やカードを貼る作業をキットを使用しての体験。
ワークショップの工程 †
設定 †
【クライアント】
- ビジネスホテル日本橋
- 女性向けビジネスホテルにリニューアル
【ペルソナ】
- 吉岡美紀さん
- 33歳
- 独身
- 家電メーカー勤務
- 出張が多い
インタビューから抽出されたデータからペルソナである吉岡美紀さんを具体化する。
方法 †
- インタビューで抽出されたキーワード/ユーザーの言葉をいくつかにグルーピング
- (キーワード/ユーザーの言葉例:「ホテル探しに30分かけることもある」、「レディースプランを必ず利用する」など)
- グルーピングされたものにテーマ/タイトルをつけてさらに分ける
- (テーマ/タイトルの例:「過去のホテル経験」、「ホテルに対する思い込み」、「予約するときの経験」
- グルーピングされたキーワード/ユーザーの中から重要と思われるものをピックアップ
- さらに1個〜2個をピックアップ
- 「吉岡美紀さんはこういう人」というのを本人の口調で書く(自己紹介文章)。
プロフィールをつくる。
注意点 †
- 重要なキーワードのピックアップ、プロフィール決定などの作業は、チームメンバーの合意の上で決定する。
結果 †
- 全員の意見の合意の上ですすめるので後半になるにつれ、全員のペルソナイメージにブレがなくなった。
- 意識あわせが自然に出来る
作業にあたって †
目的を明確にしておくこと †
- 1誰のために
- 2調査のデーターの解釈が異なる
- 3ユーザーの求めるもののイメージ
- 4複数から搾るゴール
- 仮説の精度が高まる
やってはいけないこと †
- ピンぼけなペルソナ:目的をフォーカス なんでも使えるペルソナはなし(=ゴムのペルソナ)
- 疑わしいペルソナ:思い込みは駄目 徹底的調査 まよったときに立ち戻るように
- 都合がいいペルソナ:時間、事情のしがらみにひっぱられる。お客さんの都合や希望など
- 月並みペルソナ:調査が少ない ブログ、コミュなどからもってきただけ
- 味わい深い経験は味わえない。普通の人
- ニーズを深くまで掘ってない。どんな普通の人でもストーリーをもっている
- 普通の人のふつうの行動が深い
作り話はしてはいけない †
ペルソナの正解について †
- 正解はない
- 意志決定されて合意のもとにできたらそれでよいので
決定事項から
↓
検証
↓
仮設検証、仮設検証
の繰り返しになる
精度をあげる方法 †
- クオリティの高い調査
- エッセンスの抽出
- 個々のエレメント(言葉)分類のフレームワークはない
- カテゴリの想定から発見があるときがある
- エレメントに対して、何を意図しているとかコメントを書く
- きちんと経験軸をちゃんとみれているかどうかで分かれる
- ある程度、早い段階で見えてくる
- また、インタビュー時には、別の言葉の言い換え、表情までチェックを行い、より精度の高いエレメントを集めることも重要ポイント
インタビューの段階、エレメントのカテゴリわけについての、技術、ノウハウの蓄積は必要。
- インタビューの質問内容、エレメントのカテゴリわけについても、目的と時間軸(Before、During、After)、ゴール軸(長期、行動、感情)を念頭においてすすめる。
(ペルソナを作ってからの情報設計の方法は次回)
大伸社がやっているペルソナ/シナリオ法 †
(1).プロジェクトの目的を決定する
売上を上げたいのか?会員を増やしたいのか?方針を決める
売上も会員も増やしたい、ということは基本的に不可能。何かに目的絞る必要あり。 なんにでも対応できるペルソナは存在しない。
(2).調査・インタビュー
市場調査は2ヶ月くらい?やる
ユーザーインタビューは2人か3人くらい
一人3時間くらいインタビューする
多くの人にインタビューするのではなく、目的にあった人に時間をかけて掘り下げ
インタビュー専門の担当者がいる
インタビューのところからクライアントもプロジェクトに参加することが多い
(3).インタビューで抽出したデータを整理
今回のワークショップのように
(4).ペルソナとシナリオを作る
通常はペルソナ1個
目的を絞っているので必然的に1個になるはず
(4).情報設計
ペルソナとシナリオから情報設計する
(ここは次回のセミナーで)
- 顧客もプロジェクトに参加してもらい一緒に作業を行う
- お客さんにも思い込みや先入観を捨ててもらうことが必要
- ペルソナという手法を理解している人にしか薦められない
- いろんな手法を全て試してみたが思った効果が出なかった、というお客さんが大半。