ペルソナ/シナリオ法/ユーザーテストを実施するためのポイント http://www.ark-web.jp/sandbox/marketing/wiki/487.html
2008年10月17日(金)東京・ ベルサール神田にて「WAIS JAPAN 2008 Web PDCA カンファレンス]]」が行われました。
ユーザビリティテスト体験セミナーのセッションに参加したので、簡易ユーザーテストの手法やコツについてまとめます。
→ ユーザビリティテスト体験セミナーの内容はこちら: ピコ勉強会/ユーザビリティテスト体験セミナーメモ
目次 †
テストの実施 †
行動を観察しやすくする †
被験者が操作をしている背後から、どのような操作をしているか、逐一メモをとる。
この際、スタッフの存在が被験者の視界に入るとどうしても被験者の動きが硬くなってしまいますので、できれば背後から観察することが重要。
メモを取る †
メモを取る際は、どこをクリックしたか、どのページを訪れたかといったアクションだけでなく、しばらく操作せずにじっとしていた、といった動きについてもきちんと記録しておくようにする。(こうした「操作上の空白」にユーザビリティを改善するためのヒントが隠されている)
時間を計測 †
被験者が操作で迷っている場合など、時間を記録。他の被験者との比較の参考にする。類似したナビゲーションの場合どうだったのか、の検証する。
映像で記録 †
被験者がいま考えていることを聞きながら進めていく場合も状況により必要。その場合、メモする余裕が無いことも考えられる。ビデオカメラを使い、操作の手順を記録しておく手が考えられるが、デスクトップ上の動きをキャプチャにして記録する方法もある。
以下のソフト(参考)
wink
http://www.everygames.net/read/
CamStudio
http://www.everygames.net/read/
窓録〜DesktopCam〜
http://www.everygames.net/read/
振り返りヒアリング †
ユーザーテスト終了後には、メモをもとに、操作を振り返りながらヒアリングを行ないます。例えば、「リンク先の内容は予想通りだったか」「動きがしばらく止まったのはなぜか」といった質問を、操作手順を振り返りながら質問します。
操作で被験者が迷った時間なども計測すると振り返りがしやすいです。
(被験者の操作を録画していたのであればそれを再生しながら質問すると効率的)
数人の被験者に対し振り返りヒアリングを行うと、徐々に共通項が見えてきます。
(例:5人中5人が、単なる画像をボタンだと勘違いしてクリックした、等)
被験者の操作傾向を系統立てて記録し、レポートにまとめられる。
アイトラッキングでの調査 †
デスクトップ上の動きをキャプチャにすることで被験者の動きを記録に残す手もあるが、ユーザーがページ上の「どの場所・領域」を、「どのくらいの時間」、「どのような軌跡」で注視し、「どうクリックするか」を計測することでサイトの使われ方を分析する手法もある。
ただし、通常のユーザーテストの補足的なものであり、例えばビジュアル訴求が多いwebサイトではどの画像が見られているか、キーとなる画像でユーザーは反応してくれるか、などが大きな影響になるためアイトラッキング調査の必要度は高い。
アイトラッキング調査から分かるデータは下記3つになる。
注視ポイントデータ(Heat Map) †
ユーザーが「どこを」「どのくらい」見たのかが分かる静止画データ。ユーザが注視していた時間を色の濃淡で表します。複数のユーザの視線情報を重ね合わせることにより、どの部分が重点的に見られているかがわかる。
視線軌跡データ(Gaze Plot) †
ユーザーが「どのポイントに」「どの経路で」「どのくらいの時間」注視していたかが分かる静止画データ。ユーザが「Webサイトのどの部分を、どのような順序で」見ているかを分析することができる。
視線軌跡動画レポート †
ユーザーが「どのポイントに」「どの経路で」「どのくらいの時間」注視していたかが分かる動画データ。実際に取得したアイトラッキング(視線計測調査)のムービー。