エコピ勉強会/プラスチックのゆくえ http://www.ark-web.jp/sandbox/marketing/wiki/288.html
プラスチックのゆくえ †
プラスチック製品ができるまで †
- プラスチックは、主に石油(原油を精製してできるナフサ)から作られている。
- ナフサをを化学反応させ、様々な性質をもったプラスチック材料が作られる。
- 汎用プラスチックと言われるポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PS)、塩化ビニル樹脂(PVC)などの他、多数
- プラスチック材料を成形加工し、プラスチック製品が作られる。
※プラスチックは原油から何段階かの化学反応を経て生産されるが、製品化されるまでに消費される資源とエネルギーは、鉄、アルミ、ガラスのいずれの場合よりも少ないといわれている。
3つのリサイクル †
- マテリアルリサイクル
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=2479- そのまま原料として加工し、再利用すること。「材料リサイクル」「材料再生」「再資源化」「再生利用」とも言われる。
- 例)溶かして新しい製品に成形し直す
- そのまま原料として加工し、再利用すること。「材料リサイクル」「材料再生」「再資源化」「再生利用」とも言われる。
- ケミカルリサイクル
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=730- そのままの状態ではなく、化学反応により組成変換した後にリサイクルすること。
- 例)化学反応させて油やガスに変える
- そのままの状態ではなく、化学反応により組成変換した後にリサイクルすること。
- サーマルリサイクル
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=957- 焼却の際に発生する熱エネルギーを回収して利用すること。
- 例)熱エネルギーを使って発電する
- 焼却の際に発生する熱エネルギーを回収して利用すること。
悩ましい問題、焼却すべきか否か? †
- 廃プラスチックを処理する際、焼却するべきか否かの議論が絶えない。
- 東京23区は、『廃プラスチックは、貴重な資源であり、「埋立不適物」である。』という考えのもと、2008年度より「サーマルリサイクル」の実施を開始。(23区中10区が、4月1日よりプラスチックを「可燃ごみ」として回収開始)
http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/thermal/2thermal.html#tokyo - これまでプラスチックは不燃ごみとして埋立てられてきた経緯がある。
- 東京23区は、『廃プラスチックは、貴重な資源であり、「埋立不適物」である。』という考えのもと、2008年度より「サーマルリサイクル」の実施を開始。(23区中10区が、4月1日よりプラスチックを「可燃ごみ」として回収開始)
- 焼却反対派の意見
- 下流で自治体がどんどん受け止めてしまえば、上流の企業は安心してプラスチックをつくり続け、使い捨て社会に歯止めがかからなくなるのではないか。
- サーマルリサイクルで「ごみ発電」を行い、電力を電力会社に販売し、燃やすほど儲かるということになれば、燃料として都合の良いプラスチックが増えた方が望ましいということになるのではないか。
- プラスチックにはいろいろな添加剤(有害物質)が含まれているので、焼却時の排ガスが問題である。
- 燃やすと温室効果ガスであるCO2を発生させることになる。
- 焼却賛成派の意見
- プラスチックは地中で分解されないので、埋め立てても循環しない。
- マテリアルリサイクルでは異物を徹底的に除去する必要があり、その選別に多大な費用がかかるが、燃料として使えば選別の手間は大幅に省けてコストも安くなる。
- 「ごみ発電」は新たに石油を使わないので、CO2は相殺される。
- ダイオキシンはどうなっている?
- ダイオキシンを発生させるのは、プラスチック類のひとつである塩化ビニル樹脂(PVC)であるが、現在はダイオキシンを発生させない燃焼法の確立されている。
【焼却炉や電気炉などの対策】 800℃以上の高温での保持時間を長くし完全燃焼させ、300℃程度の温度の滞留時間を 短くするため急速冷却し、活性炭により生成された微量のダイオキシン類を吸着し バグフィルターでろ過してから再加熱し大気中に放出している。 (Wikipedia「ダイオキシン」より)
脱石油宣言! 循環型プラスチックへ †
生分解性プラスチック(グリーンプラスチック) †
- 微生物により最終的に水と二酸化炭素に分解されるプラスチック
- 植物などのバイオマス資源由来の「バイオプラスチック」が主流(※一部石油由来のものもある)
- コストが高い、従来のプラスチックに比べて、耐久性、機能性が劣る場合があるといった課題がある
CO2プラスチック †
- CO2を原料とするプラスチックが、東大をはじめとする大学、大手企業によるオールジャパン体制により平成24年度の以降の実用化に向け研究が進められている。
【環境立国ニッポンの挑戦】「“厄介者”を資源に」
http://sankei.jp.msn.com/life/environment/080322/env0803222105006-n1.htm
CO2プラスチックは燃やしたときのCO2発生量が3割以上少ないと試算され、何よりCO2を 原料にできるという大きな利点がある。発電所や工場から排出されるCO2を回収する技術と 組み合わせれば、CO2の排出削減に大きく寄与するはずだ。
感想 †
- 現時点では、サーマルリサイクルは、一つの有効な手段であると思う。
- 楽になったと安心してしまわないで、自分の出した廃プラスチックがどう処理されているか、意識しておくことが大事。
- 捨てる時だけではなく、選ぶ時も「生分解性プラスチック」など、持続可能な素材を選んでいるのかを意識したい。
- アークウェブでは、これまで業者にごみ処理をお願いしてきたが、自分たちの出した「ごみ/資源」の行く末に意識的になるために6月から行政へを出すことにした。
参考にしたサイト †
0からわかるプラスチック
http://www.uclid-f.com/0kara.htm
社団法人プラスチック処理促進協会
http://www.pwmi.or.jp/home.htm
日本バイオプラスチック協会
http://www.jbpaweb.net/
[おいくら]エコロジーレポート
http://www.oikura.co.jp/ecoreport/eco015.shtml
http://www.oikura.co.jp/ecoreport/eco044.shtml
http://www.oikura.co.jp/ecoreport/eco058.shtml