アークウェブのブログ

Zen Cart 1.5系の「管理者の設定」で権限を管理する

Zen Cartハイエンドの「easy_admin」について説明する前に、Zen Cart 1.5から強化された「管理者の設定」という機能について説明しておきます（後述しますが、二つの機能は関連させながら使うことができるからです）。

* 管理者の設定
** (1)管理グループの権限設定
** (2)管理者の設定
** (3)管理ページの登録
** (4)管理操作ログ

(1) 管理者のグループを作ることができます。

任意のグループを作り、画面ごとにアクセス制御をかけることができます（この設定はZen Cartハイエンド版のアカウント管理にも有効です）。グループ毎に権限設定をし、各管理者は必要に応じてどれかのグループに属させるという管理方式です。管理者それぞれのアクセス制御を個別に設定するよりも柔軟な方法かもしれません。

(2) 管理者の追加・編集・削除ができます。

(3) 任意の画面をメニューに追加できます。（が、これは登録できても削除するUIがないのであまり使う機会はないかもしれません。）

(4)管理者の作業ログをダウンロードできます。

どのアカウントが、どの画面でどのようなパラメーターの操作をしたかがログとして残るようになっており、そのデータをダウンロードできます。主に、不正アクセスなどの調査用途として利用できます。「PCI コンプライアンスのために、12ヵ月分の管理活動ログ履歴を保持することを要求されます。」と書かれていますが、「Zen Cartハイエンド版：Zen Cart 1.5から準拠している「PA-DSS」とは」でもご紹介したセキュリティー強化の一環ですね。

▲管理者設定の画面
(※図版はクリックで拡大します)

アカウントの作成とグループ権限の設定をしたら、次はモジュールの設定をしましょう。

「easy_admin」で表示メニューの設定とアクセス権限管理を行う

Zen Cartハイエンドの「easy_admin（イージー・アドミン）」モジュールをインストールすると、「追加設定/ツール」に「管理メニューの設定」と「アクセス権限の設定」という項目が増えます。

▲初期設定の「管理メニューの設定」と「アクセス権限の設定」という項目
(※図版はクリックで拡大します)

easy_adminの機能：「管理メニューの設定」で表示メニューを管理

管理メニューには、トップレベルメニューとサブメニューの２種類があります。
トップレベルメニューは、モジュールを有効にした時にヘッダー部分に表示されるメニューで、サブメニューはトップレベルメニューにマウスオーバーした時に表示されるメニューです。

トップレベルメニューの追加・変更・削除は自由に行うことができます。
トップレベルメニューの「サブメニュー管理」ボタンで、サブメニューの管理を行うことができます。

▲管理メニュー設定画面より、【追加】でメニュー追加が可能
(※図版はクリックで拡大します)

easy_adminの機能：「アクセス権限の設定」で管理者毎の表示項目を設定

アクセス権限の設定は、Zen Cart1.5系の「グループ権限の設定」と同じようなものですが、違う点は、Zen Cartハイエンドでは「アカウント単位」で設定することです。「管理メニューの設定」で設定済みのメニュー項目に対する表示設定なので、チェックボックスは少なくて済みます。

▲アクセス権限設定画面より、設定する管理者を選んで、アクセス拒否するが麺を選択する
(※図版はクリックで拡大します)

• 上述の設定で表示権限を与えている場合でも、 Zen Cart1.5の「グループ権限の設定」 でそのユーザーに表示が許可されていなければ、下記のようなエラーが表示されてアクセスできません。

申し訳ありません。アクセス権限がないため、ページを表示することができません。
この設定が間違っていると思われる場合は、サイト管理者にご連絡下さい。
ご不便をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

（補足）管理者専用の管理画面一覧機能「alt_nav」について

easy_adminの機能を使って、ショップに必要なメニューのみのシンプルな管理画面をつくれば、誤って余計な設定を変えてしまうといった心配はないですし、また管理者毎に表示を最適化できるのでとっつきやすくもなるでしょう。

ただ、システム管理者が利用頻度の低い画面にアクセスしたい場合など、「管理メニューの設定」をするのはシンドイですね。そこで、全管理画面を一覧できるURLを用意しています。

管理画面にログインしてから、URL のindex.php の部分を alt_nav.php に変えると、以下のように管理画面の一覧が表示され、各画面にアクセスすることができます。

▲alt_nav画面 (※図版はクリックで拡大します)